公開日 2026年09月18日
「見出しにキーワードを入れて、h2とh3の順番さえ守ればSEOは大丈夫そう」。ブログの入門講座や解説記事の多くが見出しタグの使い方から説明を始めるため、見出しをタグの規則として覚えている方が多いはずです。
しかし、企業のSEO記事を構成づくりから執筆まで数多く手がけてきた字遊堂の立場から言えるのは、見出しの出来を左右するのはタグの形式よりも、見出しだけを読んで記事の答えがわかるかどうかだ、ということです。タグのルールを押さえたうえで、言葉の選び方と並べ方に時間を使っても遅くありません。
本記事では、見出しタグの基本から、読まれる見出しを作る手順、つまずきやすい失敗までを、記事制作の現場の視点で順を追ってお伝えします。
SEOにおける見出しは記事の構造を伝える目印になる
見出しとは、記事の本文をテーマごとに区切り、それぞれの内容をひと言で示す短い文のことです。Web記事では、HTMLの見出しタグ(hタグ)を使って見出しを設定します。見た目が太字の大きな文字でも、タグが付いていない文字は、検索エンジンに章の区切りとして認識されません。
見出しタグ(hタグ)はh1からh6までの6段階に分かれる
見出しタグは、h1からh6までの6段階で構成されています。数字が小さいほど大きな区切りを表し、h1が記事全体のテーマ、h2が章、h3が章の中の項目という入れ子の関係です。
| タグ | 役割 | 一般的な使い方 |
|---|---|---|
| h1 | 記事全体のテーマ | 記事タイトルとして1ページに1つ置く |
| h2 | 大きな章 | 読者の疑問1つに対して1つ立てる |
| h3 | 章の中の項目 | h2の答えを要素に分けるときに使う |
| h4〜h6 | さらに細かい補足 | 補足が必要な場面に限って使う |
WordPressなど多くのCMSでは、記事タイトルが自動でh1になり、本文ではh2から使い始める設定が一般的です。本文にもう一度h1を置いてしまうミスは、この仕組みを知らないまま書き始めたときに起きやすいと見ています。
見出しは検索エンジンと読者の両方に内容を伝える
見出しには2つの役割があります。1つは、検索エンジンに対してページの内容と構成を伝える役割です。検索エンジンのクローラー(Webページを巡回して情報を集めるプログラム)は、見出しタグを手がかりに、どの段落が何について書かれているかを読み取ります。
もう1つは、読者に記事の全体像を伝える役割です。Web記事の読者は最初から順に読むとは限らず、目次や見出しを拾い読みして、知りたい答えがありそうな章へ移ります。見出しで答えの在りかが示されていなければ、読者は本文を読む前にページを離れてしまうでしょう。
検索エンジンに伝わる見出しと読者に伝わる見出しは、同じ条件で作れます。 章の内容を具体的な語で言い切っていれば、検索エンジンは章のテーマを、読者は読むべき章を判断できるからです。
titleタグとh1は役割が異なる
titleタグは主に検索結果の画面やブラウザのタブに表示されるページ名で、h1はページを開いた読者が最初に目にする本文の大見出しです。同じ文言にしても問題はありませんが、titleは検索結果で選ばれるために、h1は開いた読者に内容を確かめてもらうために書く、という使い分けもできます。ただし、検索結果に出るタイトルはtitleタグそのままとは限らず、Googleがh1などの見出しも参考にして自動で生成しています。
titleは検索結果で後半が省略されやすいため、キーワードと主題を前半に寄せて短めにまとめましょう。h1はページ内で全文が表示されるので、titleより少し説明的にしても読みにくくはなりません。
見出しタグは階層のルールを守って使い分ける
見出しタグには、多くの解説記事で共通して挙げられる基本ルールがあります。難しいものではなく、次の3点を守れば構造が崩れることはほとんどないでしょう。
h1は1ページに1つだけ置く
h1は記事全体のテーマを示すタグです。Googleは複数のh1があっても問題ないと説明していますが、h1が複数あると、どれがページの主題なのかが読者にとって曖昧になります。そのため、記事ページではh1を1つにまとめるのが一般的です。
先に触れたとおり、WordPressの多くのテーマは記事タイトルを自動でh1にします。本文の最初の見出しをh1にすると2つ目のh1ができてしまうため、本文はh2から始めると覚えておきましょう。
h2からh3、h4へと順番に下げる
見出しは、h2の中にh3、h3の中にh4という親子関係で使います。h2の直後にh4を置くような、階層を飛ばす使い方は避けましょう。
- h1 SEOに強い見出しの作り方
- h2 見出しタグの基本ルール
- h3 h1は1ページに1つだけ置く
- h3 h2からh3へ順番に下げる
- h2 読まれる見出しを作る手順
- h2 見出しタグの基本ルール
目次にしたとき、h2が章の題、h3が章の中の小見出しとして並ぶ形が理想です。Googleは見出しの順番が乱れていても検索上は問題ないと説明していますが、読者やスクリーンリーダー(画面の文字を読み上げるソフト)の利用者にとっては、階層の乱れがそのまま読みにくさにつながります。
h4以降は補足が必要な場面に限って使う
h4からh6は、h3の内容をさらに細かく分けるときに使うタグです。一般的なSEO記事ではh3までで収まることが多く、h5やh6を使う場面はほとんどありません。
階層が深くなるほど、読者は今どの章を読んでいるのかを見失いやすくなります。h4が必要だと感じたら、そのh3を独立したh2に格上げできないか、先に検討してみてください。
見出しを整えると記事の読まれ方と評価のされ方が変わる
見出しを整える効果は、検索順位だけにとどまりません。記事制作の現場で実感している変化は、主に次の3つです。
- 読者が目次を見ただけで、知りたい答えがある章へ移動できる
- 検索エンジンが各章のテーマを読み取る手がかりが増える
- 書き手が本文を書く前に、論点の抜け漏れや重複に気づける
3つ目は語られる機会が少ないものの、書き手にとっては実利を感じやすい効果だと見ています。見出しを先に固めておけば、本文の途中で話がそれることが減り、修正の往復も少なくなります。
ここで見落とされがちなのが、見出しを増やしすぎる弊害です。1つの見出しの下に2〜3行しか本文がない状態が続くと、記事は目次の羅列に近づき、読者は答えを得る前に次の見出しへ押し流されます。見出しは多いほど良いわけではなく、読者の疑問1つを受け止める本文があってはじめて機能すると見ています。
SEOに強い見出しの作り方を5つの手順で進める
ここまでの整理を、実際の手順に落とし込んでいきましょう。見出し作りは次の5つの手順で進めると、抜け漏れと順番の迷いを減らせるはずです。
検索キーワードから読者の疑問を書き出す
最初に、狙うキーワードで検索する読者がどんな状況にいて、何に迷っているのかを書き出します。「SEO 見出し 作り方」で検索する人なら、「h2とh3はどう使い分けるのか」「見出しにキーワードは何回入れるのか」といった疑問を抱えているはずです。
疑問は、読者が実際に口にしそうな言葉で書き出すのがコツです。ここで書き出した疑問が、そのまま見出しの素材になります。
上位ページの見出しを並べて読者が期待する範囲をつかむ
次に、同じキーワードで上位に表示されているページの見出しを並べて比べます。複数のページが共通して扱っているトピックは、読者が「当然書いてあるはず」と期待している範囲だと考えてよいでしょう。
ただし、上位ページの見出しをなぞるだけでは、同じ内容の記事がもう1本増えるだけです。共通トピックを押さえたうえで、自分たちの経験から言える論点を1つ以上足すことが、上位ページとの違いを生みます。
読者の疑問が湧く順番にh2を並べる
集めた疑問は、読者が次に聞きたくなる順番に並べ替えてh2にします。「そもそも何か」→「どう使い分けるか」→「どう作るか」→「何に気をつけるか」のように、定義から実践へ進む流れが基本の型です。
書き手が言いたい順番で並べると、読者が知りたい答えにたどり着く前に離脱する原因になります。並べ終えたら、h2だけを上から読み、話が飛んでいる箇所がないかを確かめましょう。
キーワードを見出しの前半に置く
見出しにキーワードを入れる場合は、できるだけ文の前半に置きます。目次や検索結果では見出しの後半が目に入りにくく、前半にキーワードがあれば、読者は自分の探している内容だとすぐに判断できるからです。
ただし、すべての見出しにキーワードを入れる必要はありません。読者が章の内容を判断するのに必要な見出しに入っていれば十分で、無理に入れた見出しは意味の通りにくい文になってしまいます。
見出しだけを読んで記事の答えがわかるか確かめる
最後に、本文を読まずに見出しだけを上から読み、記事の答えが伝わるかを確かめます。ここが本記事のいちばんの要点です。
見出しは、章の話題を示すラベルではなく、章の答えを先に言い切る一文として作ります。
| 改善前 | 改善後 |
|---|---|
| 見出しタグについて | 見出しタグは階層のルールを守って使い分ける |
| キーワードの入れ方 | キーワードは見出しの前半に1つだけ置く |
| 注意点 | 見出しを長くしすぎると目次で読まれにくくなる |
改善前の見出しは、何についての章かはわかっても、何が書かれているかまではわかりません。改善後のように答えまで見出しに含めておけば、読者は目次を見た段階で読むべき章を選べます。
WordPressでは見出しブロックからh2とh3を選んで設定する
WordPressでは、エディターの操作だけで見出しタグを設定できます。HTMLを直接書かなくても、選択欄からレベルを選べば、選んだレベルの見出しタグが付く仕組みです。
| エディター | 見出しの設定方法 |
|---|---|
| ブロックエディター | 見出しブロックを追加し、ツールバーでH2やH3を選ぶ |
| クラシックエディター | 段落の選択欄から「見出し2」「見出し3」を選ぶ |
段落として書いた文を見出しにしたい場合、ブロックエディターならブロックの種類を「見出し」に変換すれば足ります。設定後は、ブロックエディターの「文書の概要」やプレビューで、意図した階層になっているかを確かめてください。文書の概要では、階層に誤りがあると「見出しレベルに間違いがあります」と表示されます。
見出しは本文より先に作り、書き終えてから見直す
ここで、SEO記事を数多く作ってきた立場から本音を言えば、見出し作りで見落とされやすいのが、見出しを作るタイミングです。タグのルールや言葉選びに比べると、いつ作り、いつ直すかという工程の話は語られる機会が多くありません。
本文を書きながら見出しを付けていくと、見出しは「書き終えた内容のラベル」になりがちです。本文の途中で話がそれても、見出しが後からそれに合わせて付くため、構成の崩れに気づけません。
見出しは本文の要約ではなく、本文を書く前に決める設計図として扱うべきです。
字遊堂でも、本文に入る前に見出し構成だけを先にまとめ、各章で伝える要点を確かめてから執筆に入る流れをとっています。構成の段階で章の順番や抜け漏れを直しておけば、書き上げた後の大きな手戻りは起きにくくなると感じています。
一方で、書き終えた後の見直しも欠かせません。本文を書くうちに、当初の見出しより的確な言い回しが見つかることは珍しくないからです。見直しでは、次の点を確かめるとよいでしょう。
- 見出しが予告した内容を、本文が過不足なく扱っているか
- 本文の結論と見出しの言い切りが食い違っていないか
- 見出しだけを抜き出して読んだとき、同じ言い回しが続いていないか
最近は、AIを使った検索で記事の一部分が引用される場面も増えています。見出しとその直後の一文で答えが完結している章は、記事から切り出されても意味が通るため、引用の単位として扱われやすいと見ています。見出しの直後に結論の一文を置く書き方は、読者にとっても答えにすぐ届く形です。
見出し作りでつまずきやすい失敗は5つある
見出しのルールを知っていても、実際の原稿では同じところでつまずくことがあります。記事制作の現場で繰り返し目にする失敗は、次の5つです。
キーワードを詰め込みすぎる
1つの見出しに同じキーワードを何度も入れたり、関連キーワードを並べたりすると、意味の通りにくい文になります。たとえば次のような見出しは、何を伝えたいのかが読み取れません。
SEO見出しの作り方|SEO対策に強い見出しタグの書き方とSEOキーワード
キーワードの詰め込みは、Googleのスパムポリシーでも違反行為として挙げられています。キーワードは1つの見出しに1回、自然な文の中で使えば十分です。
見出しを長くしすぎる
見出しが長いと、目次で折り返して読みにくくなり、要点もぼやけます。目安としては、h2を20〜35字程度に収めると、目次でも一目で内容をつかめる長さになるでしょう。
ただし、この字数は絶対の基準ではありません。スマートフォンで読まれることが多い記事なら短めに、専門的な比較記事なら少し長めにと、読者の環境や記事の性質で調整してください。
文字を目立たせるためだけに見出しタグを使う
本文の一文を強調したいという理由で見出しタグを使うと、記事の構造が崩れます。見出しタグは章の区切りを示すためのもので、強調には太字やマーカーを使いましょう。
逆に、見た目だけを見出し風に装飾した文字には、見出しタグが付いていません。デザインを整えるときは、見た目とタグの両方がそろっているかを確認しておくと、構造の崩れを防げます。
画像を見出しの代わりに使う
デザインを重視して、見出しを文字入りの画像で作るケースがあります。しかし、画像の中の文字は検索エンジンに見出しとして伝わりにくく、章の内容が正しく読み取られない原因になるのです。
画像を使いたい場合は、見出しタグで文字の見出しを設定したうえで、画像は見出しの下に添えましょう。どうしても画像を見出しにするなら、次善策としてalt属性(画像の内容を説明する代替テキスト)に見出しの文言を入れておきます。ただし、altテキストは見出しの文字ほど重視されないため、重要な見出しは文字で設定するのが基本です。
見出しと本文の内容が食い違う
見出しで「3つの方法」と書いたのに本文では4つ紹介している、見出しの結論と本文の結論が違っているといった食い違いは、本文を書き進めるうちに内容が変わり、見出しを直し忘れたときに起きるのです。
読者は見出しを信じて章を選ぶため、食い違いがあると記事全体の信頼を損ないます。前の章で触れた書き終えた後の見直しは、この失敗を防ぐための工程です。
SEOの見出しの作り方で迷いやすい点を質問形式で整理する
見出し作りで迷いやすい点を、質問の形で整理します。
h1が1ページに複数あると検索順位は下がりますか?
下がるとは限りません。Googleは複数のh1があっても問題ないと説明していますが、読者にとって主題がわかりにくくなるため、記事ページでは1つにまとめておくのが無難です。
見出しの文字数に決まりはありますか?
決まりはありません。目次で一目で読める長さとして、h2は20〜35字程度を目安にし、記事の内容や読まれる環境に合わせて調整してください。
すべての見出しにキーワードを入れるべきですか?
入れなくて構いません。キーワードはタイトルとh2の一部に自然な形で入っていれば十分で、無理に入れると見出しが読みにくくなります。
公開済みの記事の見出しを直すと効果はありますか?
効果が出る場合があります。検索順位が伸び悩んでいる記事は、見出しが読者の疑問に答えきれていないことが原因の一つになっている場合があるからです。見直す際は、次の順に確かめると手を付けやすくなります。
- Googleサーチコンソールで、その記事が表示されている検索語句を確認する
- 検索語句から読み取れる疑問に、答えている見出しがあるかを確かめる
- 答えている見出しがなければ、章を足すか既存の見出しを書き直す
まとめ|SEOに強い見出しは目次だけで答えが伝わる形に作る
SEOに強い見出しの作り方は、h1を1つにする、階層を順番に下げるといったタグのルールを守ることから始まります。ただ、読まれ方と評価のされ方に差がつくのは、その先の言葉の選び方と並べ方です。
読者の疑問を書き出してh2を並べ、各見出しで章の答えを先に言い切り、書き終えた後に本文との食い違いを見直すという流れを守れば、見出しだけで答えが伝わる記事に近づけるでしょう。公開前には、次の4点を確かめてみてください。
- 見出しだけを読んで、記事の答えがわかるか
- h2の並びが、読者の疑問が湧く順番になっているか
- キーワードが見出しの前半に、自然な形で入っているか
- 見出しと本文の結論が食い違っていないか
字遊堂はこれまで、上位ページの見出し分析をもとにした構成づくりから執筆まで、多くの企業のSEO記事を手がけてきました。取材で得た一次情報を、章の答えとして見出しに落とし込む記事づくりも得意としています。公開済みの記事の見出しを並べてみて、答えが伝わっていないと感じた章があれば、その見出しの書き直しから字遊堂にご相談ください。

