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商工会・商工会議所への参加はクリエイターにプラスになるのか

公開日 2024年10月05日

更新日 2024年10月05日

ポイント女性

私は、地元の商工会に所属しています。特に活発に事業を行う青年部というところにも属していますが、最近「商工会・商工会議所は仕事につながる」という詭弁をよく見かけます。先にお断りしておきますが、論理が飛躍している以上「入ったら仕事になる」というのは詭弁です。ウソです。一方で、着実に仕事を取っている人もいますが、どういうロジックなのか気になる人もいるでしょう。かく言う私も一定数の仕事を商工会経由でいただいています。

本記事では、クリエイターにとって商工会・商工会議所への参加は仕事になるか否かを、体験談を交えて話をしていきます。SNSの暴論を鵜呑みにする前に、検討材料としてお使いください。

商工会・商工会議所とは

まず、前提知識として商工会と商工会議所について述べておきましょう。よく似た名前ですが、この2つはまったくの別組織です。小難しく説明しても仕方ないので、全国商工会連合会のホームページからの一部抜粋という形で表でまとめました。

  商工会 商工会議所
根拠となる法律 商工会法 商工会議所法
管轄する省庁 経済産業省 中小企業庁 経済産業省 経済産業政策局
主な事業 中小企業施策、特に小規模事業施策に重点を置いており、事業の中心は経営改善普及事業 地域の総合経済団体として、中小企業支援のみならず、国際的な活動を含めた幅広い事業を実施。
小規模事業施策(経営改善普及事業費)は、全事業費の2割程度
設立要件 地区内の商工業者の2分の1以上が会員となること 特定商工業者(※)の過半数の同意
※従業員20人以上(商業・サービス業は5人以上)又は資本金300万円以上の商工業者

複雑に書いてはありますが、大雑把に説明するのであれば大都市は商工会議所、中規模以下の市町村は商工会という認識で構いません。詳しくは検索エンジンで「○○町 商工会」「××市 商工会議所」とかで調べてみてください。どちらかのホームページはヒットするはずです。なお、中には市制であっても商工会のエリアもありますので、ご注意ください。

結論:入っただけで仕事になるなら今さらみんな入ってる

さて本題ですが、見出しどおりです。もしクリエイターが重宝されているのであれば、今ごろクリエイターと呼ばれる人はバブルのごとく好景気に沸いているでしょう。ところが現実にはそれがない。ということは、SNSで言われている「入れば仕事になる」はウソなのです。

後述しますが、商工会・商工会議所の会員は千差万別ではあるものの、クリエイターの仕事に対して理解を示している人はごくわずか。過去に依頼したことがある人や別で関係を持っているクリエイターがいる人は、すんなり理解を示してくれます。ですが、大半は地域に根付いた事業者であるため、先代の力や周囲の紹介で集客できている人ばかりです。「クリエイティブに仕事を頼んで集客する」という発想がない人も少なくありません。悪口を言っているわけではなく、言葉を選ばずに言うのであれば「クリエイターの力が必要ないから知らない」のです。

ちゃんと仕事に結びつける人は、普段から積極的に名刺交換に行ったり、会員のお店を使って関係値を深めたりしています。そう、結局は関係値であるため、入っただけで仕事になるなんていう甘いものではないのです。

「クリエイターの仕事はわかりにくい」の観点を持つべき

大前提として、自分たちは仕事のことをわかっていても、周囲は知らないというスタンスでいることが非常に重要です。要するに「なんにも知らない」という前提に立つ、ということです。

私は3年くらい前に地元の商工会に紹介で加入しましたが、その時には「ライターやってます」と言っていたのを覚えています。名刺まできちんと作って。でも結局返ってきた言葉は「…で、何してるの?」。それも一人や二人ではないわけです。普段伝えることを生業にしている私は、相応のショックを受けたのを覚えています。

勘違いしてほしくないのは、皆さん「ライター」を知らないわけではない点です。皆さんが聞きたいのは、以下のような具体的な内容なのです。

  • 具体的にどんな文章を書いているのか
  • 具体的にどんな役に立つのか

そう、職業だけ言い放っても伝わりません。普段同業者同士でつながっている人には盲点かもしれませんが、世間の認識なんてそんなもんです。

考えても見てほしいのですが、例えばとある営業さんが「保険売ってます」と言ったとします。でも実際には生命保険なのか損害保険なのか、生命保険なら国内生保なのか外資なのか、死亡保険なのか資産形成なのか…聞きたいことは山のように出てくるはずです。お恥ずかしい話、当時に私にはその観点がなかったため、職業だけ伝えて終わっていたのでした。

失敗談になりますが、基本的に相手が知りたいのはあなたの職業ではなく、その仕事の代表的な例や成果を知りたいという観点に立ちましょう、ということです。

どうやったらクリエイターは商工会・商工会議所で仕事を獲得できるのか

さて、多くの人が気になっているのは、私の失敗談ではなく商工会・商工会議所で仕事を受注する方法だと思います。こちらも私の経験則ですが、以下の方法があると思っています。

  • 商工会・商工会議所主催の交流会やセミナーに参加する
  • 青年部や女性部に加入してイベントごとに関わる
  • とにかく会員の店を利用する

それぞれ詳しく解説します。

商工会・商工会議所主催の交流会やセミナーに参加する

地域にもよりますが、交流会を実施しているところがあります。入会からの年数などで制限を設けている地域もありますが、多くの事業者と顔合わせできるいい機会です。名刺を作って積極的に交流しましょう。

また、会員向けのセミナーを開催しているところも少なくありません。商工会・商工会議所主催のセミナーは、会員無料や格安で受講できるケースが多く、新たな知識を身に着ける場にもなります。親和性の高い「ホームページ作成」「Lステップ活用」「SNSセミナー」などに参加すると、もしかすると仕事につながる相談に結びつくかもしれません。

これから独立するという人は、創業支援セミナーなどに参加しても良いでしょう。創業支援セミナーを受講すると、補助金を申請する際に「創業枠」と呼ばれる、金額が増枠されたコースに申し込みできるようになる可能性があるためです。詳しくは、お住まいの地域の商工会・商工会議所に相談してみてください。

青年部や女性部に加入してイベントごとに関わる

商工会・商工会議所には、それぞれ下部組織として青年部・女性部というのがあります。そちらに参加して地域の行事に関わるなどし、認知を拡大していくことで仕事に結びつくケースも覚えておきましょう。

青年部は、商工会青年部は45歳まで、商工会議所青年部は45~50歳までの事業者が参加できる比較的若い組織です。その若さとバイタリティから地域のイベントなどに企画・運営で携わることが多く、独自のイベントや交流事業を行っている場合もあります。女性部も同様ですが、年齢制限はなく、女性の事業者であれば加入できます。仕事の時間が削られるデメリットはありますが、参加すると身近な事業者がどんな悩みや課題を抱えているのかに、生で触れられる機会が得られるため、個人的には大好きです。

なお、地域によっては青年部・女性部が活動休止している地域もあります。

とにかく会員の店やサービスを利用する

これは上記2つの手順を踏んだうえでの話になりますが、仲良くなった会員さんのお店を利用すると、会話の回数が増えて仕事の相談を受けやすくなります。私の場合、家族を含めた散髪や接待の際の飲食店はすべて会員の店です。純粋にその人を信用できるのも大きいですが、何度も関わっていると「え、あんたが!?」という相談をうけることもしばしば…。やはり関係値の構築は大事です。

とはいえ、そんなにめちゃくちゃ散財する必要はありませんし、仕事をもらったら手のひらを反すのも違います。本当に信頼できる会員さんを見つけてサービスを利用し、そこから仕事に繋がったらいいな、くらいの感覚でいたほうが気は楽です。人間、職業ではなく信頼関係で活かされていることを忘れてはいけません。自戒を込めて、ここにも書いておきます。

「使い倒してやる!」くらいの意識を

まあいろいろと書きましたが、結論は加入して「使い倒してやる!」くらいの勢いがないとうまく活用できずに終わってしまうでしょう。下心全開の加入も考え物ですが、一緒に地域を盛り上げていこうと思うのであれば、入っておいて損はありません。特に地域振興・町おこしに興味がある人ならなおさらです。いくらか年会費もかかることですので、使い倒すくらいの考えを持っておきましょう。

ただ、入ったら入ったで、補助金や融資のサポートなどを受けられるメリットもあります。民間の異業種交流会にはないメリットも多くあるため、気になる人は一度話を聞きに行く価値はあると思います。

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